
ライブハウスに出演が決まると「ステージプランとタイムテーブルを送ってください」と言われます。セット図と呼ばれることもあります。
初めてだと何を書けばいいのか分からず、とりあえずメンバーの名前と楽器だけ書いて送ってしまいがちです。それでも当日は進みますが、リハーサルの時間が削られます。PAは当日その場でマイクを立て直し、モニターの返しをゼロから聞き取ることになるからです。
この記事では、ステージプランに何を書けばいいのかを項目ごとに説明し、コピーして使えるテンプレートを置いておきます。
ステージプランに書く5項目
① 編成と立ち位置
誰が何を演奏し、ステージのどこに立つか。上手・下手・センターで指定します。ドラムは中央後方、ベースは下手、といった配置を図か文章で示します。
② 使用する常設機材/持ち込み機材
ライブハウスに常設されているアンプやドラムを使うのか、自分たちで持ち込むのか。ここが最も間違いが起きる項目です。「アンプ持ち込みます」と書いてあったのに当日ヘッドだけだった、キャビは会場のものを使う想定だった、というのはよくあります。ヘッド/キャビの単位で書いてください。
③ マイクの本数と種類
ボーカルマイクが何本、コーラス用が何本、アンプに立てるマイクが何本。種類まで指定がなければ「ボーカル3本」といった本数だけでも構いません。ワイヤレスが必要かどうかは必ず書いてください(有料の会場が多く、事前予約が必要です)。
④ ライン入力の数
同期音源、シンセ、エレアコなど、ラインで送るものの数と、ステレオかモノラルか。アイドル・VTuberの公演で最も抜けやすい項目です。「同期あり」だけでなく「同期ステレオ2ch、再生はPCから」まで書きます。
⑤ モニターの返し
各メンバーが何を聴きたいか。「自分の声を大きく」「クリック必須」「同期音源とドラムを中心に」といったレベルで構いません。書いてあるだけでリハの時間が変わります。
テンプレート
そのままコピーして使えます。不要な項目は消してください。
■ 出演者名:
■ 出演時間: 分
■ 編成:(例)Vo / Gt / Ba / Dr
【立ち位置】
上手:
センター:
下手:
後方:
【使用機材】
・ドラム:会場常設 / 持ち込み( )
・ギターアンプ:会場常設(機種: ) / 持ち込み(ヘッド/キャビ)
・ベースアンプ:会場常設(機種: ) / 持ち込み(ヘッド/キャビ)
・その他持ち込み機材:
【マイク】
・ボーカル: 本(うちワイヤレス 本)
・コーラス: 本
・アンプ用: 本
・その他:
【ライン入力】
・同期音源:あり/なし( ch・ステレオ/モノラル・再生機器: )
・シンセ/キーボード: ch
・エレアコ等: ch
【モニター返し】
・Vo:
・Gt:
・Ba:
・Dr:
【当日の音源出し】
・入場SE:あり/なし(CD/PC持ち込み)
・転換BGM:あり/なし
【照明イメージ】
・曲ごとの雰囲気、参考動画、希望する色など:
【連絡先】
・当日の責任者名/電話番号:
よくある不備
「アンプ持ち込み」だけ書いてある ヘッドとキャビのどちらを持ち込むのかが分かりません。会場のキャビを使う場合、接続の可否を事前に確認する必要があります。
同期音源の再生機器が書いていない PCなのか、iPadなのか、CDなのか。出力の形も変わるため、当日「変換ケーブルがない」で止まります。
モニターの返しが白紙 リハで一から聞き取ることになります。ここが埋まっているだけで、リハの進行が10分単位で変わります。
当日の責任者と連絡先がない 入り時間に誰が来るのか分からず、開錠や搬入の連絡が取れません。
タイムテーブルも一緒に出します
ステージプラン単体では当日の設計ができません。タイムテーブルとセットで提出してください。
当会場でお願いしている条件は以下です。他の会場でも似た基準になっていることが多いので、目安として使えます。
| 項目 | 必要な時間 |
|---|---|
| 入り → リハーサル開始 | 最低30分(機材セッティング) |
| リハーサル終了 → OPEN | 最低15分(押した際の調整) |
| 転換(持ち込み機材が多い場合) | 15〜20分 |
| ドラム位置の移動がある転換 | 20分必須 |
| 公演時間が3時間以上の場合 | 15〜30分の休憩 |
タイムテーブルには、最初に入るスタッフの入り時間と、完全撤収時間を明記してください。 利用時間は搬入から搬出までをすべて含むため、この2点が総額に直結します。
なお、平日18時までは音量制限があり、この時間帯は音量を抑えたサウンドチェック・リハーサルとなります。平日公演は18時以降OPENで組むのが基本形です。
提出前に確認しておきたいこと
ワイヤレスマイク 当会場では SHURE BLX24R SM58 を1本2,000円(税抜)でお貸し出ししています。最大6波まで・要事前予約です。持ち込みの場合も事前にご連絡ください。
入場SE・転換BGMの音源 会場スタッフが音源を出す場合はCDでご用意ください。PCから出す場合は、操作するスタッフをご用意いただきます。
照明 事前にいただいた照明イメージと音源をもとに当日仕込み、リハーサルを見ながら調整します。細かい要望がある場合は、外部の照明スタッフと事前に相談のうえ乗り込みをご検討ください。
PA・照明の乗り込み 乗り込みがある場合は、イベントの1ヶ月前までに担当者の連絡先をお知らせください。
持ち込み機材のケーブル 予備のケーブルがありません。持ち込む機材の分の信号ケーブル・電源ケーブル・延長ケーブルは、あわせてご持参ください。
常設の音響・照明機材の一覧は機材リストで公開しています。ステージプランを書く前にご確認ください。
よくある質問
Q. ステージプランとセット図は違うものですか 同じものを指すことがほとんどです。会場によって呼び方が違うだけで、求められている内容は変わりません。
Q. いつまでに提出すればいいですか 会場によりますが、遅くとも本番の1〜2週間前が目安です。転換や機材の相談が必要な場合は早いほど確実です。
Q. 手書きでもいいですか 問題ありません。読み取れれば形式は問いません。図が描ければ文章より伝わります。
Q. 初めてで書き方が分からない場合は 分かる範囲で書いて提出してください。不足があれば会場側から確認します。白紙で出すよりも、間違っていても書いてあるほうが進みます。
Q. ワイヤレスマイクは何本まで使えますか 最大6波までです。事前予約が必要で、1本2,000円(税抜)です。
Q. リハーサルはどのくらい取ればいいですか バンドによって様々ですが、通常は本番時間から5〜10分ほど短い時間で設定することが多いです。
リハーサルの時間を設定する際は、入りからリハ開始まで最低30分、リハ終了からOPENまで最低15分を確保したうえで、出演者数に応じて組んでください。
Q. 転換時間はどのくらい必要ですか 持ち込み機材が多い場合は15〜20分、ドラム位置を動かす場合は20分必須です。
会場のご相談
タイムテーブルや転換の組み方に迷う場合は、ステージプラン提出のタイミングでご相談ください。編成と出演者数をお知らせいただければ、実現可能な進行かどうかを一緒に確認します。